「クレームがきたらどうしよう…」
販売を始めたばかりの頃、わたしはいつもびくびくしていました。
実際にいくつかのトラブルも経験しましたが、その都度丁寧に対応しながら、少しずつ“向き合い方”のようなものが見えてきた気がします。

クレーム対応って、正直どうしたらいいのか不安でいっぱいです…
今回は、ハンドメイド作家としてのわたしの実体験をもとに、クレーム対応の心がけや具体的な対処法をまとめました。
クレームは誰にでも起こり得る

ハンドメイドならではの難しさ
作品に個体差があるのがハンドメイドの魅力ですが、それが「思っていたのと違う」というクレームに繋がることもあります。
特に多いのが、
- 色味の印象が違った
- 想像よりサイズが小さかった/大きかった
といったご意見です。
既製品とは違い、見る側の感覚に左右されやすいのが難しいところだと感じています。
トラブルは作品だけが原因ではない
クレームは必ずしも作品そのものが原因とは限りません。
たとえば、
- 発送が遅れた
- メッセージの返信が遅かった
といった取引全体に関わる部分が要因になることも。
こうしたトラブルには、初動の対応がとても大切。誠実に、できるだけ早く対応することで、信頼につながります。
わたしが経験したクレームとその対応
恥ずかしながら、たくさんの失敗をしてきました
● 色や素材の印象が違う
とくに「色」に関するご意見はよくいただきます。
購入前に「1枚目と2枚目の色味が違うので、どれが本当の色ですか?」と聞かれたり、
お届け後に「思っていたより暗かった/柔らかかった」など。
使用している端末によって見え方が違うことは説明欄に記載していますが、
がっかりさせてしまったことには変わりません。
この時は、まずお詫びの気持ちを丁寧にお伝えし、
写真の明るさ調整や素材説明の見直しを行いました。
● 配送中のシワ・破損
完全に破損したわけではありませんが、「シワになって届いた」とのご連絡をいただいたこともあります。

あのときは梱包も丁寧にしたつもりだったのに…
本当に落ち込みました
丁寧に梱包したつもりでも、配送中の衝撃には備えきれないことも。
このときは写真を送っていただき、対処方法をご案内。
もし復元できない場合は、着払いで返送いただき、修理または再製作をすることをお伝えしました。
その後、梱包資材の見直しを実施しました。
● 使用中の金具外れ
販売初期には、使用中に金具が外れてしまったという事例が2〜3件ありました。
すぐに着払いで返送いただき、金具を付け直して再送しました。
その後は専用工具を導入し、確実に取り付ける方法へと改良。
以降、同じクレームは起きていません。
● 発送ミス
複数のご注文をテレコ(入れ違い)で発送してしまったこともあります。
すぐに両方のお客様にご連絡し、着払いで返送→正しい商品を再送しました。
以来、ひとつ梱包が終わるたびに宛名まで貼るようにして、ミスを防いでいます。
● 製作ミス
オプションやカラーの指定を間違えて製作してしまうこともありました。
投函後に気づき、郵便局に取り戻し請求を依頼したこともあります。
持ち手の長さが注文と違い、気づかず発送してしまったこともありましたが、
お客様には「新たに製作して送ります」とご案内し、間違えて制作した商品は、
「よろしければそのままお使いください」と添えたところ、喜んでいただけました。
今では、製作前・製作中・発送前の3回以上のチェックを習慣にしています。
● 納期遅れ
材料の発注ミスで生地が間に合わず、発送が間に合わないことがありました。
メッセージで丁寧に事情を説明し、お詫びしたところ、快くご理解いただけました。
以来、発送予定日は余裕をもって設定しています。
クレーム対応で心がけていること
感情を挟まず、一呼吸おく
クレームが届くと、どうしても「言い訳したい」という気持ちが湧きます。
でも、まずは一呼吸おいて、相手の気持ちに寄り添うことを大切にしています。
「ご不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません」
この一言があるだけで、空気が変わると感じます。
丁寧な事実確認
思い込みで対応せず、必要に応じて写真の送付をお願いしています。
「お手数ですが、破損部分の写真を送っていただけますか」とお伝えすると、
みなさん快く対応してくださいます。
信頼づくりのきっかけに
クレーム対応がきっかけで、リピーターになってくださった方もいます。
誠実に対応すれば、その姿勢を見てくださる方も必ずいる。そう実感しています。
レビューで「誠実な対応に安心しました」と書いていただけたことも。

誠実に向き合えば、信頼につながるんですね。少し勇気が出ました
「こんなことで連絡していいのかな…」と悩みながらもご連絡くださる方もいます。
そういった方には、まず「ご連絡いただきありがとうございます」とお伝えしています。
本当は不満があっても何も言わず、離れていってしまう方がいちばん怖い。
トラブルを防ぐために普段から意識していること

商品説明を丁寧に
サイズや素材の説明だけでなく、個体差や色味の違いについても、しっかりと明記しています。
商品説明に関してはこちらで詳しく書いてます。

メッセージ対応を柔らかく丁寧に
誤解や不安を防ぐために、伝わりやすく・温かい言葉選びを心がけています。
メッセージのの伝え方はこちらも参考にしてください。

梱包や発送方法を見直す
台紙での保護や、封緘シールなど、配送中の破損を防ぐ工夫をしています。
まとめ|クレーム対応は「信頼」を築くきっかけ
クレーム対応は、できれば避けたいものです。
でも、真摯に向き合えば、信頼や学びに変えることができる。
実際に、わたしはそう感じながら活動を続けてきました。
これから販売を始める方や、対応に悩んでいる方へ。
少しでも気持ちが軽くなったらうれしいです。
コメント