ハンドメイド作家の梱包と発送の工夫|失敗から学んだ5つのポイント

ハンドメイド販売始め方

ハンドメイド作品の販売において、購入者様との最初の接点は「写真」や「商品説明」ですが、最後の印象を左右するのが「発送と梱包」。
お届けまでの過程もまた、ものづくりの一部だと私は思っています。
今回は、私が日々気を配っている発送・梱包についてお話しします。

受注製作だからこそ、柔軟で誠実な発送対応を

私のショップでは現在、受注制作の形をとっています。注文を受けてから制作を開始するため、お届けまでにお時間をいただいています。

発送までの目安は**「ご注文から14日以内」**。以前は10日としていましたが、注文数が増えたことで余裕をもったスケジュールに変更しました。特に体調や家庭の都合で制作が遅れる可能性もあるため、無理のない設定が必要だと感じています。

商品ページには「受注製作であること」や「できるだけ早くお届けできるよう努めていること」を明記。お待ちいただくお客様への感謝の気持ちを忘れず、メッセージでも丁寧にお伝えしています。

このやり方は、一見効率が悪いように思えるかもしれませんが、そのぶん柔軟に対応できるという利点があります。
たとえば、お届け日の希望や細かなサイズ変更にもできるだけ応じることができ、お客様の満足度にもつながっていると感じています。

匿名配送?それとも住所記載?選んだのは「顔の見えるやりとり」

ハンドメイド販売を始めたころは、**メルカリ便(匿名配送)**を利用していました。
メルカリでは匿名配送が主流で、利用者にも安心感があり、私自身も発送手続きが簡単なことからよく利用していました。

現在の販売先であるminneでは、匿名配送の選択もできますが、私はお互いの住所を明らかにする通常配送を選んでいます。
その理由は、お客様にとっても、作り手にとっても「きちんと届ける責任感」が伝わるからです。

もちろん、匿名のほうが気軽でいいという方もいらっしゃると思います。
ただ、私は「一つひとつ丁寧に向き合っている」という気持ちを、宛名の一文字からも込めてお届けしたいという思いがあります。

住所が見えるからこそ、発送ミスを防ぐ意識も高まりますし、何かあったときのご連絡もスムーズです。
この距離感こそが、ハンドメイドならではの安心感につながっていると感じています。

梱包は “シンプルかつ印象的” を目指して

梱包で大切にしているのは、見た目の美しさと開けたときの印象です。
私のバッグは基本的に「シンプルな梱包」を心がけていますが、そこにはちょっとしたこだわりがあります。

たとえば、商品は透明なOPP袋に入れ、軽く折りたたんで、クリックポストの場合は白い箱に、定形外郵便では宅配袋に入れて発送しています。
可能な限り折りジワがつかないよう注意し、開口部を止めるテープも透明なものを使うことで、清潔感や丁寧さが伝わるようにしています。

また、同封するのはショップカードとサンキューカードのみ。
「これからもよろしくお願いします」の気持ちと、「このブランドはちゃんと活動していますよ」というささやかな証として添えています。

過剰な包装はせず、それでいて開封時に少しだけ「うれしい」気持ちが湧くような、
静かに、でも確かに印象に残る梱包を目指しています。

失敗から学んだこと

発送や梱包は、回数を重ねるほどに慣れていくものですが、最初は失敗の連続でした。

特に印象に残っているのは、商品を入れ違えて発送してしまったこと
お客さまからご連絡をいただき、そこで初めて誤発送に気づきました。
すぐにもう一人のお客さまにもご連絡し、お二人とも快く返送に応じてくださったのが救いでした。

この経験から、同時に複数発送する際は、ひとつずつ丁寧に梱包と宛名貼りを行うことを徹底しています。
作業の効率よりも、間違いを防ぐ確実さを大切にするようになりました。

また、サイズオーバーで返送されたり、折りジワがついてしまったり、送料を間違えてオーバーしてしまったこともあります。
そのたびに、「次はこうしよう」と改善点を見つけて、梱包資材の見直しや測り直しなど、できる限りの対策を重ねてきました

今でも、「もっといい方法があるかもしれない」と模索を続けています。
完璧を求めすぎるとコストが上がってしまい、お客さまの購入のハードルも高くなるため、
ちょうど良いバランスを探ることが大切だと感じています。

“届いたときの感動”を大切に

ネット販売は、**商品が手元に届くその瞬間が「初対面」**です。
だからこそ私は、梱包にも心を込めて、丁寧に包むようにしています。

ビニール袋一枚、テープひとつにしても、「わぁ」と笑顔になってもらえるように
商品はなるべくきれいに折りたたみ、ホコリも何度も粘着シートで取り除きます。笑
小さなことの積み重ねですが、そこに想いをのせて、「あなたのために用意しました」という気持ちが伝わるように心がけています。

梱包に添えるサンキューカードは、そんな気持ちを言葉でお伝えするためのもの。
お客さまとのご縁に感謝する、大切なメッセージです。

届いたときに、「買ってよかった」「またお願いしたい」と思ってもらえるように。
商品の価値をさらに高めるのが、発送と梱包の役目なのだと感じています。

まとめに

ネットでの販売では、商品が届いたその瞬間が、お客さまと作品の「はじめまして」の場。
だからこそ私は、梱包や発送を単なる作業ではなく、大切な“お届けの時間”として向き合っています

丁寧に包むこと、安心して受け取っていただけるように整えること――
その積み重ねが、作品の価値をさらに引き立ててくれるのだと感じています。

発送や梱包に正解はないけれど、自分なりのやり方を見つけていく過程こそが、ハンドメイド販売の魅力なのかもしれません。


次回は、「ショップの顔」ともいえるプロフィールやショップ紹介文について、わたしが試行錯誤してきたことをお話しする予定です。

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