ネット販売で意外と悩むのが「商品説明文の書き方」ではないでしょうか。
わたし自身、最初はどう書いたらいいのか分からず、他の方のページを見ては試行錯誤していました。
「こう書けば売れる!」という正解はないけれど、説明文を通して作品の魅力が伝わったと感じられた時や、お客様から「説明がわかりやすかった」と言っていただけた時は、書いてよかったなと思います。
今回は、わたしが商品説明を書くときに意識していることや、書き方の流れ、失敗から学んだことなどをまとめてみました。
難しく考えすぎず、作り手として感じていることを言葉にするつもりで書いています。
わたしが意識している商品説明の3つのこと
1. 写真で見せきれない部分を言葉で補う
ネット販売では写真がとても大切ですが、実際にはそれだけでは伝えきれないことも多くあります。
たとえば帆布バッグの場合、質感や手に持ったときの軽さ、柔らかさなど、写真だけではわかりにくいポイントがたくさんあります。
そういった「使ってみて初めてわかること」をできるだけ言葉で補うようにしています。
色味についても、光の加減や閲覧する画面によって印象が異なるため、「実物はもう少し落ち着いた色合いに見えるかもしれません」など、一言添えるようにしています。
2. 使う人の“日常”を想像して書く
説明文を書くときは、なるべく「どんな人が、どんなふうに使うのか」を想像するようにしています。
「通勤に」「ちょっとしたお出かけに」「荷物が多い日にも安心」など、日常の中で役立つ場面をイメージしながら書くことで、読み手にも自然と伝わりやすくなる気がしています。
作ったバッグが誰かの暮らしの中に馴染んでいる姿を思い浮かべると、言葉にも自然と温かさがこもるように感じています。
3. 購入前に気になることを先回りして書く
お客様は商品ページを見ながら「この大きさでA4は入るかな?」「ポケットはあるかな?」など、いろいろなことを考えていらっしゃると思います。

サイズはA4が入るって書いてあるけど、厚みのあるファイルも大丈夫かな?
そういった「気になるであろうこと」を、なるべく先に書いておくようにしています。
安心して購入していただくためにも、サイズや重さ、素材の特徴、手作業による個体差などは、あらかじめきちんとお伝えすることを心がけています。
ちょっとした一言が「わかりやすかった」と感じていただけることもあるので、お客様の立場になって説明文を書くようにしています。
わたしの説明文の流れ(例)
項目 | 内容 |
---|---|
① 商品の概要 | どんな商品か/誰向けか/全体の特徴など簡潔に |
② 特徴・素材・サイズ | 素材選びの理由、サイズ、厚み、軽さなど使用感 |
③ 使用シーン | どんな場面で活躍するか、暮らしの中での活用イメージ |
④ 補足・注意点 | 手作りゆえの個体差や、取り扱い・洗濯の注意など |
① 商品の概要(どんな商品か)
まずは「何を作ったのか」「どんな特徴があるのか」を、簡単にまとめます。
例:
「帆布を使った、縦長のA4トートバッグです。日常使いにちょうどいいサイズ感で、使いやすいベーシックな形に仕上げました。」
② 特徴・素材やサイズ
素材の特徴やサイズ感など、実際に使うときに関わってくる情報を具体的に書いています。
数字だけでなく、「軽い」「しっかりした」など感覚的な言葉も添えると、お客様のイメージがしやすくなります。
また、なぜその素材を使っているのかという作り手としての思いも、なるべく言葉にしています。
商品自体の機能には関係ないかもしれませんが、ハンドメイド作品を選んでくださるお客様にとっては、作り手の姿勢や価値観が伝わることも、購入のきっかけのひとつになると感じています。
例:
「国産の帆布を使用し、底には厚みを出すための芯地を重ねています。全体的に軽く、しっかりした生地感です。持ち手は肩がけできる長さで、使い勝手にも配慮しました。」
「凹凸の少ない帆布を選ぶことで、きれいめな印象に仕上げています。使う場面を限定せず、服装を選ばずにお使いいただけるように意識しています。」
③ 使用シーン・おすすめポイント
使う場面を具体的に描くことで、お客様にとって“自分に合っているかどうか”がイメージしやすくなります。

例:
「通勤やお出かけにも使いやすく、荷物を入れても型崩れしにくい仕様にしています。
シンプルなデザインなので、季節や服装を問わず、長くご愛用いただけると思います。」
「通勤時の混雑した車内でも邪魔にならないスリムなデザインです。」
「お子様とのお出かけに便利なショルダー仕様です。」
④ 補足情報・注意点
手作業ならではの個体差や注意点なども、あらかじめ丁寧にお伝えすることで、安心して選んでいただけると思っています。
例:
「内布にはオックス生地を使用し、内ポケットが1つ付いています。手作業のため、サイズに数ミリ程度の誤差が出る場合があります。お洗濯はお避けいただき、汚れた場合は固く絞った布で拭き取ってください。」
わたしが失敗から学んだこと
はじめの頃は、どこまで詳しく書けばよいのか分からず、長くなりすぎてしまったり、逆に情報が足りなかったりして、お客様から質問をいただくこともありました。
「こういうことは最初から書いておいた方がよかったな」と思うことも多く、いただいたご意見をきっかけに、少しずつ文章を見直してきました。
また、説明文がかたくなりすぎてしまっていた時期もあり、もっと自分の言葉でやわらかく書いていいんだと気づいてからは、ずいぶん書きやすくなりました。
その時のことを綴っています。

まとめ|自分の言葉で、少しずつ整えていく

たくさんの言葉で説明するより、伝えたい気持ちを大切にして書いています。
最初からうまく書こうとせず、自分なりの言葉で、少しずつ整えていく気持ちで続けています。
迷ったときは、「自分がお客様だったら、どんなことを知りたいか?」を考えてみると、自然と書くべきことが見えてきます。
ハンドメイドの作品と同じように、説明文にも“自分らしさ”を込めていけたら、きっとお客様にも伝わると思っています。
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